ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」第12回
▼運営は困難ながらも頑張ってます! 関西独立リーグ
日本で3番目に誕生した独立リーグ・関西独立リーグ。新規参入チーム「コリア・ヘチ」を加えて、今年新たに開幕を迎えたものの、経営難もあって今年も苦難の道を歩いています。
しかし、なんとか頑張ってもらいたい! と、昨年1年間リーグの動向を、地元・明石を中心に追いかけた女性ライター・小林美保子さんが、今年も自らの足で取材・執筆を続けております。
名づけて「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」。選手ネタや周辺ネタなど、関西独立リーグのあまり知られていない部分に突っ込んでお届けいたします。
それではスタートです!
拝啓 全国の『野球小僧』ファンのみなさまへ
こんにちは。関西在住のライター小林です。
新聞記事などでご存知の方も多いと思いますが、関西独立リーグの神戸、明石、紀州は、深刻な資金難のため、6月分から選手給与を全額カット(韓国チームは選手がアルバイトできるビザを持たないため、現状では従来の給料を維持する必要があるといいます)。
リーグ戦は継続して行われており、現在3球団の選手らは、無給での活動を強いられています。
経営の改善策として、リーグは、運営母体を株式会社からNPO法人に移行させる方針であることを発表。本格的な移行は来季からで、後期日程は、紀州の木村竹志代表が持つNPO法人に業務委託して行われています。「プロという位置付けは今までと変わらない」としていますが、実質的なアマチュア化であることは否定できない事実です。
ここ最近は、観客数も100人入っていたら多いほうで、はっきり言って日本一観客の少ない独立リーグではありますが、それは決して選手の責任ではありません。使用球場の交通の不便さ、日程告知を含めたすべての情報伝達の悪さ、そのほかあらゆる負の条件が重なってのことだと考えています。
すべてにおいて中途半端な環境下で、選手に対し「野球だけに集中しろ」と注文するのもなかなか酷な話ではありますが、今季も残すところあと2カ月。現状への不満、苦痛を並べて怒ったり迷ったりしている間にも、時間は刻々と過ぎていきます。
私としましても、リーグ戦が続いている以上、選手がグラウンドにいる限り、取材は続けていきたいと思います。
さまざまな野球経歴のある選手が一堂に集まるのが、独立リーグの特徴であり、おもしろさです。熱中症対策は抜かりなく、球場にいっぱい足を運んで、ぜひ自分だけのヒーローを見つけてください。
今回は、明石レッドソルジャーズの卜部哲郎選手をピックアップしました! どうぞご覧ください。
それではまたどこかの球場で! 8月もよい野球を!
【プロフィール】卜部哲郎 (うらべ・てつろう) 182センチ84キロ/右投右打。1986年9月22日生まれ、兵庫県明石市出身。明石南高ー大阪体育大 |
◆有望選手インタビュー --- もっと上へ (2)---
“今は4番としてチームに貢献したい
卜部哲郎(明石レッドソルジャーズ)
●どんな選手?
明石レッドソルジャーズのおひざもと・明石市出身の選手。
中学時代に、栗山巧(西武)、坂口智隆、光原逸裕(以上オリックス)らを輩出したヤングリーグの「神戸ドラゴンズ」で硬式野球を始める。レフト兼ピッチャー、4番として全国大会にも出場。中学のほうでは、陸上部に所属。種目は長距離。「平日は陸上部へ、土・日・祝日は野球へ」という生活だった。
高校は、地元の明石南高校へ。
「投手から始まって結局野手に…」。最後の夏の県予選は、4番ファーストで出場。成績は打率4割超え、本塁打2本。その年甲子園出場を決めた報徳学園戦で涙をのみ、ベスト8。ゆくゆくは指導者になろうと、大阪体育大学に進学し、教員免許を取得。
明石レッドソルジャーズには、投手として入団するも、野手が足りないチーム事情プラス打撃能力を買われ、打者として出場する機会が増えていった。6月頃からスタメン出場、打順は主に6番だったが、後期からは完全に4番に座ることに。
野手に転向して約2カ月で、7月31日現在の成績は、打率3割3分8厘。これまでずっと投手として走り込んできたことで下半身ができており、それが今の打撃にも役立っていると話す。
6月20日の韓国戦では、満塁ホームランも放った。
「あの時期は、振ったら当たるというぐらい調子がよかったですね。ホームランも狙い通り。思ってる通りに振ったらいったんです」
本人の意志ではないが、気づけばなぜか4番を打つ野球人生。
「期待に応えたいです。あと5本ぐらいホームランを打ちたい」
とはいえ、やはりチーム事情でマウンドに上がることもゼロではない。器用貧乏にならなければいいが…、と本人も周りも危惧するところではあるが「(今の気持ちは)80%野手、20%投手」の比重で、精一杯、二刀流をこなす。
●本人の声
★独立リーグへ
大学卒業後、一旦は就職したんですけど、もう1回野球がやりたいなと思って、辞めて、練習して、独立リーグのトライアウトを受けました。たまたま周りに野球をやっている人が多かったので、自分もまだできるなと思って。家族も最初は大反対やったんですけど、今は試合を見に来てくれたり、応援してくれてます。
(6月から無給になったときも)あと2カ月やし、がんばろうかなと。せっかく仕事も辞めて、もう1回野球をやって、またこういう事態になったから辞めるってなったら、もったいないなと。最後までやり抜こうと思いました。
★明石の「4番」を張るようになってから
意識は変わりました。今までは6番とか下位やったし、ピッチャーだったので、正直、打てなくてもしゃあないと思う気持ちがありました。
4番になると、やはりチームのために何かしないと。ピッチャーやからって許されへんような場所じゃないですか。今はチャンスに凡打したりしたら、へこみます。僕があのチャンスで打っていたら勝っていたという試合があるので、ピッチャーに申し訳ないなと。
★得意の「インコース打ち」は中学時代に習得
腰の回転と手首の返しが得意。中学のときに習得しました。へその前で返すっていう、手首の返しを、ずーっと練習してたんです。そしたら前でさばけるようになって。自然と身に付きました。
★飛距離が出る理由
リストターンです。パワーはそんなにないんです。回転と手首の返しだけ。結構周りのみんなにも言うんです、これができたら絶対飛ぶからって。(返しを)ミスると、こんどこねるんですけど。うまいことパンと返してあげれば、飛びます。
★打撃のチェックポイント
調子が悪いときは、自分でビデオを録ったりします。自分でわかるチェックポイントは、トップです。調子が悪いときは、トップの位置が動いてます。止まって、パンと出てるときはいい。遠回りにきているときは、調子が悪いですね。
★座右の銘
インターネットで見て、これええなあと思ったのは「乗り越えられない壁はない」。たしかに乗り越えられない壁はないかなと。あ、これ、地元のケーブルテレビでも言いました(笑)。
★でかでか4兄弟の長男
兄弟の中で、僕の身長は3番目。一番大きいのが、4番目で、今中学3年生。185センチぐらいあります。みんな、よく食いますからねー。
大きくなった理由? 関係あるかどうかわかりませんが、僕は小学校のとき、給食で出される牛乳を、基本1日5本ぐらい飲んでました。牛乳が好きだったんで、いらない人や嫌いな人からもらって、いっつも机に5本ぐらい並べてました。
★「野手」としてプロを目指すこと
今は、考えてます。今までは野手をする機会がなかったので。大学のときも、人数が多かったですし。だけど、大学のときも、実はテストは野手で受かったんです(苦笑)。当時は、ピッチャーで入ったのにいきなり打者転向してくれって言われたのがイヤで、「ピッチャーやります」って言うたんですけど。バッティングはA評価だったらしいです。
チーム1のイケメンという噂も。気さくな人柄で人気も高い |
■チーム情報を知りたい方は、明石レッドソルジャーズのホームページへ
http://www.akashi-red-soldiers.jp/
(取材/構成 小林美保子)
【ライタープロフィール】
小林美保子(こばやし・みほこ)
兵庫県在住のライター。スポーツライター事務所を経てフリーとなり、『野球小憎』などに寄稿。携帯サイトでは『カズ山本の野球人生相談』を担当。プロ野球はパ・リーグ党でファーム好き。趣味は相撲の稽古見学。
<お知らせ>
携帯版「野球小僧」(315円/月)では、独立リーグの試合結果、順位表などを随時更新しています。
さらに、今季から「関西独立リーグ」「ジャパン・フューチャーベースボールリーグ」に関しては、監督・選手らのコメント、写真付きでお届けできる試合もあります。ご一読を。

【プロフィール】
チーム1のイケメンという噂も。気さくな人柄で人気も高い
激しい雨の降る中、優勝決定の瞬間マウンドで歓喜の輪ができた/25日、三田城山公園野球場で
【プロフィール】
「あまりあせりがない」と本人もいうとおり、普段はのんびりした性格の大西だが、いざマウンドに立つと、大舞台ほど似合う“華”のある投手だ
ファンに向けて、勝利のダンスをする村上監督(中央)
【プロフィール】
石毛博史コーチ(左)と遠上投手(右)。前期優勝を決めた7月13日、9回のマウンド。この日は、偶然か運命か、二人の誕生日でもあった
最多セーブの表彰楯を受け取る遠上投手
【プロフィール】
ガッツポーズなど派手なパフォーマンスはしないのが智辯の教え。今も試合中は、あまり感情を出さない
【プロフィール】
不動の4番打者として、チームでの信頼はピカ一だ
長く軟式でプレー後、関西独立リーグに入るという経歴の持ち主だが、今では木製バットにも見事に対応している
第6回 この選手にエールを(5)
腕を高く上げるのは、「山田久志さんの影響です。かっこいいなと思って」
【プロフィール】
よく行くところは、地鶏とおでんの有名店、姫路市の「停主」(ていしゅ)。お店のご家族とは「ホントの家族のようなおつきあい」。料理がおいしいのはもちろん、心癒やす時間が持てるそう
【プロフィール】

行ってきました、和歌山・紀三井寺球場。球場の外にはグッズショップなどが並んでいました!
1塁側アルプススタンドの様子。ここからだと分かりにくいですが、人文字で、紀州の“K”のロゴを表現しているところです
NPB4球団を渡り歩いた平下選手。まだまだ、バリバリです!
【プロフィール】
軸足の乗せ加減を意識しているという打撃は、現在も3割台を維持。リーグ初代首位打者も視野に入れている
定位置はサード。『野球小僧』では長らく「一塁手」と掲載されており、取材時に「ずっと一塁手となっているのですが、一塁は守ったことがありません!」と指摘する場面も。失礼いたしました






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