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『野球小僧』編集部アンケート

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過去のアンケート内容とその結果

  • 001 今年最も興味があるチームは?

2010-08-06

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」第12回

▼運営は困難ながらも頑張ってます! 関西独立リーグ

 日本で3番目に誕生した独立リーグ・関西独立リーグ。新規参入チーム「コリア・ヘチ」を加えて、今年新たに開幕を迎えたものの、経営難もあって今年も苦難の道を歩いています。
 しかし、なんとか頑張ってもらいたい! と、昨年1年間リーグの動向を、地元・明石を中心に追いかけた女性ライター・小林美保子さんが、今年も自らの足で取材・執筆を続けております。
 名づけて「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」。選手ネタや周辺ネタなど、関西独立リーグのあまり知られていない部分に突っ込んでお届けいたします。
 それではスタートです!

          

拝啓 全国の『野球小僧』ファンのみなさまへ

 こんにちは。関西在住のライター小林です。
 新聞記事などでご存知の方も多いと思いますが、関西独立リーグの神戸、明石、紀州は、深刻な資金難のため、6月分から選手給与を全額カット(韓国チームは選手がアルバイトできるビザを持たないため、現状では従来の給料を維持する必要があるといいます)。
 リーグ戦は継続して行われており、現在3球団の選手らは、無給での活動を強いられています。
 経営の改善策として、リーグは、運営母体を株式会社からNPO法人に移行させる方針であることを発表。本格的な移行は来季からで、後期日程は、紀州の木村竹志代表が持つNPO法人に業務委託して行われています。「プロという位置付けは今までと変わらない」としていますが、実質的なアマチュア化であることは否定できない事実です。
 ここ最近は、観客数も100人入っていたら多いほうで、はっきり言って日本一観客の少ない独立リーグではありますが、それは決して選手の責任ではありません。使用球場の交通の不便さ、日程告知を含めたすべての情報伝達の悪さ、そのほかあらゆる負の条件が重なってのことだと考えています。
 すべてにおいて中途半端な環境下で、選手に対し「野球だけに集中しろ」と注文するのもなかなか酷な話ではありますが、今季も残すところあと2カ月。現状への不満、苦痛を並べて怒ったり迷ったりしている間にも、時間は刻々と過ぎていきます。
 私としましても、リーグ戦が続いている以上、選手がグラウンドにいる限り、取材は続けていきたいと思います。

 さまざまな野球経歴のある選手が一堂に集まるのが、独立リーグの特徴であり、おもしろさです。熱中症対策は抜かりなく、球場にいっぱい足を運んで、ぜひ自分だけのヒーローを見つけてください。
 今回は、明石レッドソルジャーズの卜部哲郎選手をピックアップしました! どうぞご覧ください。
 それではまたどこかの球場で! 8月もよい野球を!

     

100806urabe【プロフィール】
卜部哲郎 (うらべ・てつろう)
182センチ84キロ/右投右打。1986年9月22日生まれ、兵庫県明石市出身。明石南高ー大阪体育大

◆有望選手インタビュー --- もっと上へ (2)---
“今は4番としてチームに貢献したい
卜部哲郎(明石レッドソルジャーズ)

●どんな選手?
 
 明石レッドソルジャーズのおひざもと・明石市出身の選手。
 中学時代に、栗山巧(西武)、坂口智隆、光原逸裕(以上オリックス)らを輩出したヤングリーグの「神戸ドラゴンズ」で硬式野球を始める。レフト兼ピッチャー、4番として全国大会にも出場。中学のほうでは、陸上部に所属。種目は長距離。「平日は陸上部へ、土・日・祝日は野球へ」という生活だった。
 高校は、地元の明石南高校へ。
 「投手から始まって結局野手に…」。最後の夏の県予選は、4番ファーストで出場。成績は打率4割超え、本塁打2本。その年甲子園出場を決めた報徳学園戦で涙をのみ、ベスト8。ゆくゆくは指導者になろうと、大阪体育大学に進学し、教員免許を取得。
 明石レッドソルジャーズには、投手として入団するも、野手が足りないチーム事情プラス打撃能力を買われ、打者として出場する機会が増えていった。6月頃からスタメン出場、打順は主に6番だったが、後期からは完全に4番に座ることに。
 野手に転向して約2カ月で、7月31日現在の成績は、打率3割3分8厘。これまでずっと投手として走り込んできたことで下半身ができており、それが今の打撃にも役立っていると話す。
 6月20日の韓国戦では、満塁ホームランも放った。
「あの時期は、振ったら当たるというぐらい調子がよかったですね。ホームランも狙い通り。思ってる通りに振ったらいったんです」
 本人の意志ではないが、気づけばなぜか4番を打つ野球人生。
「期待に応えたいです。あと5本ぐらいホームランを打ちたい」
 とはいえ、やはりチーム事情でマウンドに上がることもゼロではない。器用貧乏にならなければいいが…、と本人も周りも危惧するところではあるが「(今の気持ちは)80%野手、20%投手」の比重で、精一杯、二刀流をこなす。
 

●本人の声

★独立リーグへ
 大学卒業後、一旦は就職したんですけど、もう1回野球がやりたいなと思って、辞めて、練習して、独立リーグのトライアウトを受けました。たまたま周りに野球をやっている人が多かったので、自分もまだできるなと思って。家族も最初は大反対やったんですけど、今は試合を見に来てくれたり、応援してくれてます。  
 (6月から無給になったときも)あと2カ月やし、がんばろうかなと。せっかく仕事も辞めて、もう1回野球をやって、またこういう事態になったから辞めるってなったら、もったいないなと。最後までやり抜こうと思いました。

★明石の「4番」を張るようになってから
 意識は変わりました。今までは6番とか下位やったし、ピッチャーだったので、正直、打てなくてもしゃあないと思う気持ちがありました。
 4番になると、やはりチームのために何かしないと。ピッチャーやからって許されへんような場所じゃないですか。今はチャンスに凡打したりしたら、へこみます。僕があのチャンスで打っていたら勝っていたという試合があるので、ピッチャーに申し訳ないなと。

★得意の「インコース打ち」は中学時代に習得
 腰の回転と手首の返しが得意。中学のときに習得しました。へその前で返すっていう、手首の返しを、ずーっと練習してたんです。そしたら前でさばけるようになって。自然と身に付きました。

★飛距離が出る理由
 リストターンです。パワーはそんなにないんです。回転と手首の返しだけ。結構周りのみんなにも言うんです、これができたら絶対飛ぶからって。(返しを)ミスると、こんどこねるんですけど。うまいことパンと返してあげれば、飛びます。

★打撃のチェックポイント
 調子が悪いときは、自分でビデオを録ったりします。自分でわかるチェックポイントは、トップです。調子が悪いときは、トップの位置が動いてます。止まって、パンと出てるときはいい。遠回りにきているときは、調子が悪いですね。

★座右の銘
 インターネットで見て、これええなあと思ったのは「乗り越えられない壁はない」。たしかに乗り越えられない壁はないかなと。あ、これ、地元のケーブルテレビでも言いました(笑)。

★でかでか4兄弟の長男
 兄弟の中で、僕の身長は3番目。一番大きいのが、4番目で、今中学3年生。185センチぐらいあります。みんな、よく食いますからねー。
 大きくなった理由? 関係あるかどうかわかりませんが、僕は小学校のとき、給食で出される牛乳を、基本1日5本ぐらい飲んでました。牛乳が好きだったんで、いらない人や嫌いな人からもらって、いっつも机に5本ぐらい並べてました。

★「野手」としてプロを目指すこと
 今は、考えてます。今までは野手をする機会がなかったので。大学のときも、人数が多かったですし。だけど、大学のときも、実はテストは野手で受かったんです(苦笑)。当時は、ピッチャーで入ったのにいきなり打者転向してくれって言われたのがイヤで、「ピッチャーやります」って言うたんですけど。バッティングはA評価だったらしいです。

100806urabe02チーム1のイケメンという噂も。気さくな人柄で人気も高い

   

■チーム情報を知りたい方は、明石レッドソルジャーズのホームページへ
http://www.akashi-red-soldiers.jp/

      

(取材/構成 小林美保子)       

      

【ライタープロフィール】    
小林美保子(こばやし・みほこ)
兵庫県在住のライター。スポーツライター事務所を経てフリーとなり、『野球小憎』などに寄稿。携帯サイトでは『カズ山本の野球人生相談』を担当。プロ野球はパ・リーグ党でファーム好き。趣味は相撲の稽古見学。

        

<お知らせ>
 携帯版「野球小僧」(315円/月)では、独立リーグの試合結果、順位表などを随時更新しています。
 さらに、今季から「関西独立リーグ」「ジャパン・フューチャーベースボールリーグ」に関しては、監督・選手らのコメント、写真付きでお届けできる試合もあります。ご一読を。

2010-06-28

ライター・小林美保子の「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」第11回

▼激動の関西独立リーグを応援する取材記事です!

 大変久しぶりのコーナーが登場です! 日本で3番目に誕生した独立リーグ・関西独立リーグを明石在住の女性ライター・小林美保子さんが、自ら取材・執筆をして盛り上げようと企画された「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」。リーグの存在自体を揺るがすようなニュースが相次いでいる今ですが、選手たちはそんな中でも必至にプレーしている状況です。ここでは、あくまで野球そのものや選手にスポットを当てて応援していきたいと思います。

 少しでも関西独立リーグにファンの目が行くことを願っております。それではスタートです!

            

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」  
拝啓 “関西独立リーグ”の行く末を案じるみなさまへ

 全国の野球小僧ファンのみなさま、こんにちは。ライターの小林です。
 新聞報道等でご存知の方も多いと思いますが、ここ数週間、関西方面の独立リーグ内で、本当にいろいろなことが起こりました。想定内のことから、寝耳に水のことまで。昨年からずっと追っかけている選手が所属するリーグだけに、仕事上の1ライターという範囲をこえ、眠れないほど悩んだり怒ったり泣いたり…。自分の無力さを痛感すると同時に、取材のあり方についてあらためて考えさせられました。
 が、いつまでも勝手にへこんでいる場合ではありません。いろいろな人がいれば、いろいろな考え方があると思いますが、私自身は、これまでも、何が起ころうが、選手中心の見方を貫いてきました。当然のことながら、野球選手には、野球の話が聞きたい。さんざん考え抜いた結果、やはり、グラウンドに選手がいる限り、これまでと変わらない取材を続けていきます。
 今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
 またどこかの球場でお会いしましょう。これからも、よい野球を!

      

0625kobe 激しい雨の降る中、優勝決定の瞬間マウンドで歓喜の輪ができた/25日、三田城山公園野球場で

▼神戸9クルーズが前期優勝!

 関西独立リーグは25日、前期優勝マジックを「1」としていた神戸が12-1でコリアを下し、リーグ2年目で初優勝を決めた。
 打っては先発全員19安打の猛攻、投げては先発今村(圭佑)がストレート主体の粘り強い投球で1失点完投。投打がかみ合う完勝で、これまでの神戸の戦いぶりを象徴するような試合だった。
 先発投手の2枚看板である、西川(徹哉)と今村は、ともにハーラートップの7勝。中継ぎには吉川(孝介)、抑えには福泉(敬大)がいる。今村も「二人が控えていてくれることが大きい。思い切り投げられる」と絶大な信頼を置く。
 一方、野手陣は、切れ目のない打線が持ち味。文字通り「線」としてつながり、1イニングに大量点を奪う試合も多かった。4チーム中、総合得点1位、失点4位の数字からも、神戸の強さがうかがえる。
 また、今季が開幕して以来、幾度となく「監督、コーチがいてくれるから」と話す選手の声を聞いた。池内豊監督(元阪神ほか)、山崎章弘コーチ(元巨人ほか)が、技術レベルはもちろんのこと、性格なども含めて、選手一人一人をよく把握し、上手に導いてきた。その日々の積み重ねが、前期優勝という結果となって見事にあらわれた。
 優勝決定直後、取材陣に囲まれた池内監督は、経営難などからリーグ存続が危ぶまれる問題に関して、「独立リーグがなくなることは悲劇。年間72試合以上経験できる場所は他にはない。地道にがんばっている選手がたくさんいるので、この場所を大事にしてあげたい。いい部分でみなさんに協力してもらえるよう、ぜひお願いしたい」 と切実に訴えた。

        

(取材/構成 小林美保子)       

      

【ライタープロフィール】    
小林美保子(こばやし・みほこ)
兵庫県在住のライター。スポーツライター事務所を経てフリーとなり、『野球小憎』などに寄稿。携帯サイトでは『カズ山本の野球人生相談』を担当。プロ野球はパ・リーグ党でファーム好き。趣味は相撲の稽古見学。

★お知らせ
 携帯版「野球小僧」(315円/月)では、独立リーグの試合結果、順位表などを随時更新しています。
 さらに、今季から「関西独立リーグ」「ジャパン・フューチャーベースボールリーグ」に関しては、監督・選手らのコメント、写真付きでお届けできる試合もあります。ご一読を。  

2010-05-10

ライター・小林美保子の「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」第10回

▼今年もやります! 関西独立リーグ応援記事の登場です!

 日本で3番目に誕生した独立リーグ・関西独立リーグ。昨年のシーズンオフにいろいろありましたが、新規参入チーム「コリア・ヘチ」を加えて、今年新たに開幕を迎えました。
 そこで、昨年1年間リーグの動向を、地元・明石を中心に追いかけた女性ライター・小林美保子さんが、今年も自らの足で取材・執筆を担当する「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」が始まりました。選手ネタや周辺ネタなど、関西独立リーグのあまり知られていない部分に突っ込んでお届けいたします。
 それではスタートです!

          

 ゴールデンウィーク明け、連戦応援疲れのみなさま、こんにちは。
 ライターの小林です。お久しぶりです。
 寒すぎるかと思いきや、急に初夏の日ざしになったりと…、さぞお疲れのことと思います。とはいえ、野球がないオフのさみしさを思えば、毎日野球が見られるって、幸せなことですよね(と自分に言い聞かせる筆者です)。
 さて。今回から、NPBを目指す選手の声をお届けする「もっと上へ」の連載を開始します。さまざまな野球経歴のある選手が一堂に集まるのが、独立リーグの特徴であり、おもしろさです。今年も球場にいっぱい足を運んで、自分だけのヒーローを見つけてください。
 それではまたどこかの球場で! 今季もよい野球を!

     

100510onishi【プロフィール】
大西文晴 (おおにし・ふみはる)
181センチ83キロ/右投左打。1985年4月10日生まれ、兵庫県宝塚市出身。神港学園高ー法政大(中退)

◆有望選手インタビュー --- もっと上へ (1)---
“がむしゃら”から 勝てるピッチャーへ
大西文晴(明石レッドソルジャーズ)

●どんな選手?
 
 重い速球が武器の本格派右腕。神港学園高時代は、エースで3番。3年の夏に甲子園大会出場。法政大学に進学後するも中退。一時は野球を離れ、トラックの運転手として働く。関西独立リーグ発足と同時に、約4年半のブランクを経て明石レッドソルジャーズに入団。昨季の投手成績は、23試合3勝3敗、防御率3.98。打撃センスを買われ、代打やDHでの出場機会も多かった。
 春先は、変化球の精度を上げる練習を徹底。今季は、ローテーションの中心として、6試合に登板し、すでに3勝を挙げている(5月1日現在)。内容も、完投試合3、完封試合1、防御率0.96と安定。スピードガンは最速150キロを記録した。

●本人の声

★独立リーグへ
 ある日、母からお米と一緒に、関西独立リーグ発足について書かれた新聞記事が送られてきたんです。「もう一度野球をやるんなら、バックアップするから」と。それで、明石のトライアウトを受けました。

★最近覚えたカーブ
 持ち球は、ストレート、フォーク、スライダー、チェンジアップ、カーブ。昨年は、ストレート中心の投球で、ストレートを狙い打ちされていたっていうのがありました。変化球の中で今自信があるのは、フォークですね。ストレートと同じ感じで投げてるんで、(打者は)振ってくれるんだと思います。
 カーブを投げるようになったのは、最近。キャッチャーの藤本(博史)さんから「カーブを投げたらいいんや」みたいなアドバイスがあって、投げたら、すぐ投げられました。チェンジアップも、です。

★4試合連続完投
 完投したときは、「あれ、いけた」みたいな…。自分でもびっくりしました。(5月1日完封時は149球)練習のときでも120球以上は投げてなかったんですけど、気持ちでしょうか。

★今季の変化
 考え方ですね。ランナーを出してしまって、どうしようじゃなくて、とりあえずこのバッターを打ち取ろうと。以前は、力みまくってました。(今季は)考えるようになって、精神的に楽になりました。ピンチでも、「あれ、こいつを打ち取ったら、もう2アウトやし終わりやん」て。ごっつい楽になるんです。でも、甘いところにはいったらあかんからっていうので、いい力が入ってますね。

★スピード
 もうちょっと球が速くなりたいですね。高校の頃は、140キロ後半出てたと思います。高校時代に痛めたヒジは、大学に入ってすぐ手術をして完治しているんですけど、昨年は投げたら、ヒジではなくて腕が痛かった。
 どんなことをしたら球が速くなるかっていうのはわからないですけど、とりあえず練習ですね。やる気持ちが大事やなと思います。

★プロ野球
 最近、テレビでよくプロ野球を見るようになりました。参考にしているのは、ダルビッシュ投手とかですね。開かないところ。(身振りで説明)このままいって、ここで放してる。同じような感じで投げたら、開かずにまっすぐ放れるんですよ。ああ、そういうことか、みたいな。

100510onishi02「あまりあせりがない」と本人もいうとおり、普段はのんびりした性格の大西だが、いざマウンドに立つと、大舞台ほど似合う“華”のある投手だ

★これから
 いいときのピッチングを思い出しながら、継続したいですね。大崩れしないようにしたい。たとえば調子が悪くても、三振がとれなくても、打たせて取っていく。そういう面で成長したいですね。

   

■チーム情報を知りたい方は、明石レッドソルジャーズのホームページへ
http://www.akashi-red-soldiers.jp/

      

(取材/構成 小林美保子)       

      

【ライタープロフィール】    
小林美保子(こばやし・みほこ)
兵庫県在住のライター。スポーツライター事務所を経てフリーとなり、『野球小憎』などに寄稿。携帯サイトでは『カズ山本の野球人生相談』を担当。プロ野球はパ・リーグ党でファーム好き。趣味は相撲の稽古見学。

        

<お知らせ>
 携帯版「野球小僧」(315円/月)では、独立リーグの試合結果、順位表などを随時更新しています。
 さらに、今季から「関西独立リーグ」「ジャパン・フューチャーベースボールリーグ」に関しては、監督・選手らのコメント、写真付きでお届けできる試合もあります。ご一読を。

2009-10-09

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」第9回

▼激動の関西独立リーグを応援する取材記事です!

 日本で3番目に誕生した独立リーグ・関西独立リーグ。給料の問題、来年予定されていた「関西・東海独立リーグ」が暗転するなど、状況はまだ不安定な部分もありますが、現場の選手や運営スタッフはなんとか成功させようと必死に取り組んでいます。
 そんなリーグを「応援したいです!」と名乗りを挙げてくださった地元・明石在住の女性ライター・小林美保子さんが、自ら取材・執筆を担当する「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」。選手ネタや周辺ネタなど、興味の惹かれることを記事にすることで、おせっかいながらもリーグを側面援護しております。
 関西独立リーグ大好きの方、あるいはちょっとだけ興味のある方、いや、今までまったく見向きもしなかった方にもぜひ目を通していただきまして、「新聞ネタ」以外のリーグの姿を知って欲しいと思います。
 それではスタートです!

            

091009murakamiファンに向けて、勝利のダンスをする村上監督(中央)

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」  
拝啓 “関西独立リーグ”の試合をまだ見たことがないみなさまへ

 関西独立リーグは10月1日、公式戦全日程が終了。大阪ゴールドビリケーンズが、前期に続き、後期も優勝。完全優勝を果たしました! 後期は、チームがスタート前に掲げたスローガン通り、「20勝以上(実際は22勝)、全チーム勝ち越し」を達成。おめでとうございました!
 やっていても、見ていても楽しい野球。それが大阪ゴールドビリケーンズの野球です! 最高の監督、最高のコーチ、最高の選手、最高のスタッフ、そして最高のファン…。優勝を決めた9月27日、この「最高」という言葉を何回聞いたことか。
 みなさまも新聞やネットなどでご存知、あらゆる騒動が勃発し揺れ動いたときも、村上隆行監督がいつもそこにいてくれたから、応援団がいつもそこにいてくれたから、選手は野球に専念することができたんだと(私ははたで見ていて思いました。そうですよね?)。
 元気で明るいのが、人間の基本。野球の基本。関西独立リーグ、これからもまだまだすったもんだありそうですが、元気出していきましょう。
 では、変わらずよい野球を!  来年は、球場で会いましょう! 
                                敬具

           

091009enjo_prf_3 【プロフィール】
遠上賢一
(大阪ゴールドビリケーンズ)

えんじょう・けんいち
1986年7月13日生まれ、大阪府茨木市出身。右投右打/182センチ、77キロ。
摂陵高時代は、投手兼外野手で、主将も務める。桃山学院大学に進むが、野球部には入らず。大学を休学して、OBC高島へ。2年後、別のリーグのトライアウトを受けるが不合格。1年の自主トレーニング期間を経て、関西独立リーグに合格。大阪の守護神として、チームの優勝に貢献した。

第9回 この選手にエールを(8)
遠上賢一(大阪ゴールドビリケーンズ)  

「『打てるもんなら打ってみい』という気持ちで投げてます」

 勝ちゲームの9回、遠上がマウンドに上がる。後期も後半になると、それは見慣れた風景の一つとなっていました。
 
 140キロ台半ばの球威あるストレート、芯をはずすカットボール、空振りがとれるフォーク、カウントをとるスローカーブ…。遠上投手は、今季32試合に登板。21セーブを挙げ、最多セーブのタイトルを獲得しました。
 
 入団してすぐ、石毛博史コーチは、「空振りがとれること」を評価。「ストッパーとして育てたい」と考え、英才教育を始めたといいます。
 「試合の展開を見たり、イメージトレーニングをしたり…。だんだん自分で準備ができるようになった。前期は不安な感じだったけど、後期は自信満々で投げていた」と、その成長ぶりをうれしそうに話してくれました。
「ハートが弱いとか強いとかよく言うけど、要は気持ちの持ちようなんですよ」

 
 遠上投手自身、今まで先発の経験しかなく、抑えを始めた頃は、肩をつくるのが早すぎるなど、試合を見ながらの調整をむずかしく感じました。また、「先発と違って、抑えは絶対点をとられたらダメ。ゆるい球とか投げられないですし。集中しすぎて、力が入り過ぎ。上体だけで投げていた」。

091009enjo_ishige_2 石毛博史コーチ(左)と遠上投手(右)。前期優勝を決めた7月13日、9回のマウンド。この日は、偶然か運命か、二人の誕生日でもあった

 結果が残せない時期もありましたが、修正のヒントは、前期終了間際、思わぬところで。
「イベントで、中学生を相手に投げたことがあったんです。そのとき、バランスがよくて。石毛コーチからも『バランスが非常にいい』と言われたんです」
 そのときつかんだ感覚を、その後の実戦で生かしました。
 
 「もともと悪いイメージは持たない」性格も、抑え向き。1イニング「三者三振」を理想に、今後の目標は、「もっと細かいコントロールをつけること」。来季に向け、変化球の精度を上げるための取り組みは、今から始まっています。

        

091009enjo 最多セーブの表彰楯を受け取る遠上投手

■チーム情報を知りたい方は、大阪ゴールドビリケーンズのホームページへ
http://www.osaka-goldvillicanes.com/

      

(取材/構成 小林美保子)       

      

【ライタープロフィール】    
小林美保子(こばやし・みほこ)
兵庫県在住のライター。スポーツライター事務所を経てフリーとなり、『野球小憎』などに寄稿。携帯サイトでは『カズ山本の野球人生相談』を担当。プロ野球はパ・リーグ党でファーム好き。趣味は相撲の稽古見学。

※シーズンが終了したため、定期的な連載はひとまず終了です。ただし、シーズンオフは、ひょっとするとサプライズな掲載があるかも。お楽しみに。

2009-09-29

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」第8回

▼激動の関西独立リーグを応援する取材記事です!

 日本で3番目に誕生した独立リーグ・関西独立リーグ。給料の問題、運営会社の名称が「関西・東海独立リーグ」に改まることが決まるなど、状況はまだ不安定な部分もありますが、現場の選手やスタッフは目の前の状況の中で成功させようと、リーグ戦に、チーム運営にと必死に取り組んでいます。
 そんなリーグを「応援したいです!」と名乗りを挙げてくださった地元・明石在住の女性ライター・小林美保子さんが、自ら取材・執筆を担当する「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」。選手ネタや周辺ネタなど、興味の惹かれることを取材していきながらリーグを盛り上げていく所存です。
 関西独立リーグ大好きの方、あるいはちょっとだけ興味のある方、いや、今までまったく見向きもしなかった方にもぜひ目を通していただきまして、「新聞ネタ」以外のリーグの姿を知って欲しいと思います。
 それではスタートです!

            

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」  
拝啓、全国の“嶋田好高”ファンのみなさまへ

090929shimada1【プロフィール】
嶋田好高
(紀州レンジャーズ)

しまだ・よしたか
1985年5月4日生まれ、和歌山県有田市出身。左投左打/180センチ、85キロ。和歌山ライオンズ(ヤングリーグ)では、投手。智辯学園和歌山高校時代は、主に「1番・レフト」で、2年春から計4回甲子園に出場。法政大を経て、愛媛マンダリンパイレーツで1年プレー後、紀州レンジャーズへ。レンジャーズでは、「4番・ライト」。

 秋虫の美声に胸きゅんする今日この頃、いかがお過ごしですか?
 関西独立リーグでは27日、村上隆行監督率いる大阪ゴールドビリケーンズが、後期優勝を決め、前期と合わせて、完全優勝を果たしました! おめでとうございます!
 そんなこんなで、あとは30日に明石球場で行われるスペシャルデーを残すのみとなりました。ホントにいろんなことがあった1年目でしたが、終わってみれば、あっちゅう間。選手もファンも、オフシーズンの生き方を真剣に考える時期に突入しました。
 さて今回は、紀州レンジャーズ嶋田好高選手の声をお届けします。 
 嶋田選手は、男三人兄弟の末っ子。特技は子供の世話。お兄さんたちの子供の面倒見てます! 見かけの鋭い眼光とはうらはらに、普段はゆったりマイペースの癒し系。もちろん、野球の話をしているときは、野球で生きてきた人特有の野球オーラがびしばし感じられて、ぐっと引き込まれますよ!
 今後の嶋田選手のプレーに、ぜひ注目を!

 では、これからもよい野球を!  また球場で会いましょう! 

                                      敬 具

           

第8回 この選手にエールを(7)
嶋田好高(紀州レンジャーズ)  

「来年はほんまにラストです」

―― 智辯学園和歌山高校から法政大学という経歴だけでいえば、野球のエリートコースを歩んできたように思いますが。
嶋田 僕自身は、智辯キャラではないです。どちらかというと、公立高校キャラ。地元に箕島高校があって、昔から箕島野球を見て育ってきているので、タイプとしては、箕島野球だと思います。
―― 箕島野球とは?
嶋田 智辯野球が上品ていうわけではないんですけど、周りからはそう見られるんですよ。「打つだけで勝つ」みたいな。僕自身は、上品な野球をするタイプではないんですよ。精神、気持ちで。どれだけ負けてても、強い相手にこそ力を発揮するみたいなのが、箕島野球かなと。箕島のことばっかり言ってちゃまずいですね(笑)。
―― 誘いがあったから智辯に行ったのだと思いますが、では智辯に行ってよかったなと思うことは何ですか?
嶋田 3年間高島監督のもとで野球がやれたこと。野球だけでなく、私生活でも、すべての面で、プラスになりました。
―― 高島監督がどういう人かをあらわす、具体的なエピソードはありますか。
嶋田 たとえば、グラウンド整備も(1年生にかわって)自分がやるから、そういう時間があったら練習をやれって、言ってくれてました。

       

―― 大学時代というのは、自分にとってどんな時代でしたか?
嶋田 1、2年の頃は、上下関係がつらくて、3、4年は試合に出られなくてつらくて。つらい4年間でした。
―― 寮生活ですよね。
嶋田 1、2年生の頃は、「はい」だけ。「はい」以外は言えませんでしたね。
―― 高校時代に甲子園に出ていることで、逆に風当たりもきつかった?
嶋田 (甲子園に出ていることが)マイナスでした。
―― 3、4年時、試合に出られなかったことを、どう受け止めていましたか? レベルの差は感じた?
嶋田 僕自身は、負けているつもりはなかったです。
―― 実際に、リーグ戦にはどのぐらい出場したんですか?
嶋田 4年の春、秋で5試合ぐらい。打順は5番でライトか、レフトか。一応ホームランも打ってるんですけど、打って次の試合スタメンからはずれた、みたいな。くさったりもしましたけど、しょうがないです。野球はそんなものです。
―― 理不尽だと感じてた?
嶋田 僕は、そう思ってるんですけど。何回も辞めようかとも思いました。
―― 結局、辞めなかった。モチベーションをどうやって保ってたんですか?
嶋田 大学が終わったあとのことを考えてました。
―― そんなつらい大学時代に、学んだことをあげるとすると?
嶋田 自分で考えてやるってことですね。レギュラー組とは、練習が別になるんで。練習量も少なくなりますし。
―― 同期でプロに行った人は?
嶋田 同期はいないです。一個上が大引啓次さん(オリックス)。二個上が田中彰さん(オリックス→広島)。一個下が、小松剛(広島)。
―― その人たちは、プロに行って当然だと思った?
嶋田 一緒にやっている中では、特には。自分も動きとかがそれに慣れてきてるんで、勝手に自分のレベルも上がってたような気はしますね。やはり、レベル自体は、六大学は高かったので。去年、実際、四国・九州アイランドリーグに入って、ピッチャーの球を見て、「あれっ」と思いました。正直、「こんなんでええんか」みたいな。そう考えたら、(大学時代)周りはすごかったですね。
―― とはいえ、去年そこまでの成績は残せてませんよね?
嶋田 去年、はじめの頃は、めっちゃ打ててたんですよ。後半疲れて、率も下がってしまいました。結局は、率は2割7分か、8分ぐらい。ホームランは3本。
―― 長い期間試合をやり続けるのは、初めてだったから?
嶋田 高校時代は、トーナメントやから短いし。大学もリーグ戦ていっても、20試合程度なんで。去年はほんま、移動もきつかったです。

        

090929shimada2ガッツポーズなど派手なパフォーマンスはしないのが智辯の教え。今も試合中は、あまり感情を出さない

―― 大学卒業後、社会人への道は考えなかった?
嶋田 (社会人の道も)ないことはなかったんですけど、やっぱりNPBに行きたいって考えたときに、一番近いのは独立リーグかなと。
―― その選択は今でも間違いじゃないと思ってますか?
嶋田 思ってます。
―― 調子が落ちていって、自分の中でこれはやばい、というときの対処法はありますか?
嶋田 自分で見つけたのが、1個あります。気持ちの問題なんですけど、どこにきても、ここに打つって決めるんですよ。センターやったら、センター、ショートゴロやったら、ショートゴロ。そしたら、無駄なことを考えないじゃないですか。それで、(心の中で)エンドランをするんです。これだけ野球をやってたら、だいたいのストライクゾーンはわかるんで。ストライクゾーンにきたら、ゴロを。エンドランやったら、タイミングも何も考えなくていいんで。そこにゴロを打つっていう、1個だけを考えてたらいいんで。悪いときって、いろんなことどんどん考えてしまいますから。バッターって、どんな当たりでもヒットが出たら、楽になってくるんで。
―― Hのランプがついたら…。
嶋田 これヒットやろと思うやつ、エラーってやられたら、かなりへこみますね(笑)。
―― 「いい当たりが正面」という場合は?
嶋田 それはいいんです。自分の感覚がよければ。今年の目標としては、内容を大事にしてやってるんで。
―― 外野手として、守備面はどうですか?
嶋田 肩をちょっとケガしてから、遠投自体は落ちたと思いますが、今でも100は越えると思います。送球のコントロールは自信がありますね。
―― 来年も紀州で?
嶋田 紀州でやれたらやりたいです。来年はホンマにラストです。ラストなんです。
―― ラストだと思う中で、何かやっていますか?
嶋田 もうすでに来年のことを考えて、ウエイトは始めてます。オフにゼロから入るか、1、2から入るかで全然違うんで。
―― もっとパワーをつけたいと?
嶋田 足がそんなに速くないんで、こつこつと当てても…。ガーンといく以外、もう可能性はないんで。そこでダメなら、あきらめられるかなっていう。
―― もうこれ以上できないっていうぐらい自分を追いつめたことってありますか?
嶋田 ないです。だからもう今から来年にかけて。それだけやらないことには、これだけ長い期間野球をやってたら、あきらめられないですから。

        

■チーム情報、試合日程などを知りたい方は、紀州レンジャーズのホームページへ。
http://www.kishu-rangers.jp/

      

(取材/構成 小林美保子)       

      

【ライタープロフィール】    
小林美保子(こばやし・みほこ)
兵庫県在住のライター。スポーツライター事務所を経てフリーとなり、『野球小憎』などに寄稿。携帯サイトでは『カズ山本の野球人生相談』を担当。プロ野球はパ・リーグ党でファーム好き。趣味は相撲の稽古見学。

この連載は原則として毎月第2、第4週に更新致します(諸事情等で多少変動する可能性がありますのでその点はご了承下さい)。

※次回は10月第2週頃の予定。大阪ゴールビリケーンズ優勝記念、守護神・遠上賢一投手をご紹介します。お楽しみに。

2009-09-11

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」第7回

▼激動の関西独立リーグを応援する取材記事です!

 日本で3番目に誕生した独立リーグ・関西独立リーグ。運営会社の名称が「関西・東海独立リーグ」に改まることが決まるなど、状況はまだ不安定な部分もありますが、現場の選手やスタッフは目の前の状況の中で成功させようと、リーグ戦に、チーム運営にと必死に取り組んでいます。
 そんなリーグを「応援したいです!」と名乗りを挙げてくださった地元・明石在住の女性ライター・小林美保子さんが、自ら取材・執筆を担当する「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」。選手ネタや周辺ネタなど、興味の惹かれることを取材していきながらリーグを盛り上げていく所存です。
 関西独立リーグ大好きの方、あるいはちょっとだけ興味のある方、いや、今までまったく見向きもしなかった方にもぜひ目を通していただきまして、「新聞ネタ」以外のリーグの姿を知って欲しいと思います。
 それではスタートです!

            

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」  
拝啓、全国の“藤本祐樹”ファンのみなさまへ

090911fujimoto【プロフィール】
藤本祐樹
(大阪ゴールドビリケーンズ)

ふじもと・ゆうき
1986年2月5日生まれ、大阪府大東市出身。右投右打/179センチ、80キロ。柏原高校(現東大阪大学柏原高校)中退後、6年間地元の軟式野球チーム・新田(しんでん)クラブに所属。背番号25、内野手。

 シーズンも終盤へと。悔いの残らぬよう、野球観戦してますか?
 さて今回ご紹介するのは、「大東市のゴリラ尻」と呼ばれる男。尻もでかいが、器もでかい。軟式出身、大阪ゴールドビリケーンズ藤本祐樹選手です! 「普段はおとなしいけど、酒を飲むとね…」と、村上隆行監督。これ以上は、ココでは言えません。監督曰く「551があるときと、ないときくらい違う」らしいっす(関西の人しかわからないっすね)。

 余談ですが、大阪には、碩野佑紀永峰由貴北風裕貴、そして藤本祐樹。紀州レンジャーズには、松井勇気西本祐規。つまり、関西独立リーグには、計6人の「ゆうき」がおります(もし忘れられたゆうきがいたら、ご一報ください)。パソコンが賢くなったとはいえ、名前の漢字変換を間違えぬよう、気をつかう今日この頃です。全国の「ゆうき」フェチの皆さん、関西独立リーグを見に来れば、いろんなゆうきに会えますよ。
 関西方面に来られる際は、ぜひナマ観戦を!

 では、これからもよい野球を!  また球場で会いましょう! 

                                      敬 具

           

第7回 この選手にエールを(6)
藤本祐樹(大阪ゴールドビリケーンズ)  

「4番目の打者だと思ってます」

090911fujimoto3不動の4番打者として、チームでの信頼はピカ一だ

 気がつけば、大阪ゴールドビリケーンズの不動の4番。
 左打者が多いチームの中で、「右の藤本が“どっしり”いてくれる」と、村上監督からの信頼も厚い。「ぼけてるところがありますからね(笑)。あいつはプレッシャーに強いですよ」。4番だからといって変に意識しない性格が、4番を任せる理由でもある。

 高校1年のとき、腰とヒザの故障が原因で、野球をやめざるをえなくなった。推薦入学だったため、高校も同時に中退。仕事を始めた。悔しくて「高校野球を見るのもイヤだった」という、当時の生活。
 約1年のブランクを経て、地元の軟式野球チームに入った。内野のレギュラーとして活躍し、2005年にはサンスポ野球大会で日本一にも輝いている。
 硬式野球をやることは「もうあきらめていた」が、関西に独立リーグができるので一緒にトライアウトを受けてみないかと、3つ上のお兄さんに誘われた。

「記念に受けてみようと思った。思い出づくりのような感じでした」

 トライアウト実施日まで、2カ月もなかった。軟式では、バットはビヨンドを使用していたので、木のバットを買ってバッティングセンターなどで練習。芯をはずすと強烈に痛い木のバット。二次テストに進む頃には、「手の親指がぱんぱんに腫れていた」。
 合格はしたものの、「最初は練習についていけるかも不安だった」。また軟式と硬式では、打撃感覚の違いも大きい。軟式ではヘッドを走らせるとボールがつぶれてしまって飛ばない。「ヘッドを走らせるように」指導を受けた。最初は振り切れなかったが、持ち前の柔軟性で対応していった。

090911fujimoto2長く軟式でプレー後、関西独立リーグに入るという経歴の持ち主だが、今では木製バットにも見事に対応している

 「しつこい。2-3からでも粘りがある。頼りになる男です」と、村上監督。
 「広角に打てる」打撃が魅力の23歳。好きな選手は、レイズの岩村明憲。「何事も苦しいことが礎となる」の意味をもつ「何苦楚魂」で、目指すは打点王!

        

■チーム情報、試合日程などを知りたい方は、大阪ゴールドビリケーンズのホームページへ。
http://www.osaka-goldvillicanes.com/

      

(取材/構成 小林美保子)       

      

【ライタープロフィール】    
小林美保子(こばやし・みほこ)
兵庫県在住のライター。スポーツライター事務所を経てフリーとなり、『野球小憎』などに寄稿。携帯サイトでは『カズ山本の野球人生相談』を担当。プロ野球はパ・リーグ党でファーム好き。趣味は相撲の稽古見学。

この連載は原則として毎月第2、第4週に更新致します(諸事情等で多少変動する可能性がありますのでその点はご了承下さい)。次回は9月第4週の予定です。お楽しみに。

2009-08-28

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」第6回

▼激動の関西独立リーグを応援する取材記事です!

 日本で3番目に誕生した独立リーグ・関西独立リーグ。運営会社の名称が「関西・東海独立リーグ」に改まることが決まるなど、状況はまだ不安定な部分もありますが、現場の選手やスタッフは目の前の状況の中で成功させようと、リーグ戦に、チーム運営にと必死に取り組んでいます。
 そんなリーグを「応援したいです!」と名乗りを挙げてくださった地元・明石在住の女性ライター・小林美保子さんが、自ら取材・執筆を担当する「関西・東海独立リーグ応援キャンペーン中です!!」。選手ネタや周辺ネタなど、興味の惹かれることを取材していきながらリーグを盛り上げていく所存です。
 関西独立リーグ大好きの方、あるいはちょっとだけ興味のある方、いや、今までまったく見向きもしなかった方にもぜひ目を通していただきまして、「新聞ネタ」以外のリーグの姿を知って欲しいと思います。
 それではスタートです!

            

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」  
拝啓、全国の“サブマリン”ファンのみなさまへ

 朝夕はすっかり秋の気配ですね。今から野球がオフになる頃を想像して、さみしぃー。
 さて今回は、ワイテック出身、神戸9クルーズ大島崇仁投手のインタビューをお届けします。変則マニアにはたまらない、地を這うようなリリースポイントのアンダーハンドです! 開幕前の2月、神戸の練習を見に行ったとき、「ほぉー、こんなところに、こんな投手がいたか」と、ちょっと感激したものです。  
 5月頃から先発に定着し、ここまで7つの勝ち星を挙げています。
 「太れないのが悩み」ということなので、大きなお世話ながら、相撲好きの私としては、オフにぜひ相撲部屋を訪ねることをおすすめしてみました。
 関西方面に来られる際は、ぜひ神戸9クルーズの試合、大島投手の投球をナマで見て帰ってください!

 では、これからもよい野球を!  また球場で会いましょう! 

                                        敬具

           

090828oshima1第6回 この選手にエールを(5)
スローカーブを操る男  

大島祟仁(神戸9クルーズ)

――下手投げになったきっかけは?
大島 高校2年生のときに、監督から「下から投げてみろ」と言われたんです。その直前に、春の県大会があって、相手チームの習志野高校のアンダースローの投手に抑えられたんですよ。それを見て、ひらいめたんじゃないですかね。

――気持ちの切り替えは?
大島 はじめはホントにいやだったんです。上から150キロ投げたい夢はあったんで、抵抗があって…。2、3日考え込んで、どうしようかなと思ってて、よし決めたと思って、やるからには中途半端はいやだと。だから一番低いとこから投げると思ってたら、渡辺俊介投手に越されました(笑)。ああ上には上がいたって。

――下手投げは最後の手段?
大島 ホントに、そんな感じでした。上じゃ生き残れないからって、そのとき別にそう思ったわけじゃないですけど…。結果的にそう思うんですよ。あのまま上でやってたら、大学で終わってたなって。社会人に行けるレベルでもないし。

――下手投げが合う体だった?
大島 柔軟性はもともとありました。アンダースローにとって、筋肉のやわらかさもありますが、関節の可動範囲が広いのが重要ですよね。かたくても投げられることは投げられますが、たぶんバッターから見やすくなる。しならない。

090828oshima2_2
【プロフィール】
大島崇仁(神戸9クルーズ)
おおしま・みつひと
1983年6月14日生まれ、千葉県鎌ケ谷市出身。右投右打/172センチ、66キロ。千葉日本大学第一高校時代はエース。日本大学では中継ぎで、2年時にリーグ戦で2イニング登板したのみ。故障もあり、思うような練習はできずじまい。その後、ワイテック(広島県)を経て、神戸9クルーズに入団。「この年になって、しっかりした環境の中で、また周りにも注目される中で、野球だけやる生活ができることはホントにありがたい」と話す。「来年が勝負」とも。 

――参考にしたピッチャーはいますか?
大島 山田久志さん。一番有名なアンダースローのピッチャーだった。それしかなかったんです、資料が。これしかないと思って、山田さんの連続写真が載っている本を買ったんですよ。写真を見ながら、こんな感じか、こんな感じかって、雰囲気だけしかわからない。自分なりの解釈で試行錯誤しながら、フォームをつくっていきました。そしたら、ある日、スカパーで夜中に昔のニュースみたいなのが流れてて、たまたま、山田久志投手が出てきたんで、そっこう録画して。あっ、こんなふうになってるんだと思いながら、何度もスロー再生して。そうこうしてるうちに、渡辺俊介投手がプロで出てきて、すごいなあと思って。そのあと、「ナンだ!?」っていうスポーツ番組のサブマリンの特集で、渡辺俊介投手と山田久志投手が出てたんですよ。それも録画をして。ふたりの投手のフォームが見られたんで、そのいいところをうまいこと取って、という感じでやってはいました。

――今のフォームができたのはいつですか?
大島 精神面でも技術面でも、今の形ができたのが社会人のとき。3年目、辞めるその年に、ようやく形になりました。今、神戸にそれがつながっていて、生かせてます。社会人1年目はまだ若かった分、勢いでやってたところがあった。2年目はケガでほとんど、半分以上放れなかった。3年目はケガ明けで。もともと社会人3年やってプロに行けなかったらやめようかなと思ってたんで、死にものぐるいでやって。体の状態もよかったんで、充実してて。とにかく必死で。

――その頃の持ち球は?
大島 基本はスライダー、シンカーでやってたんですけど、3年目に、スローカーブがよくなって、要所要所で使えてたんで、徐々に安定してきました。こっちにきてから、さらに安定したんで、今の形ができあがりました。

――生命線になる球は?
大島 今はスローカーブになるんですかね。3割ぐらいは使ってるんじゃないですか。打たれるまではばんばん使っていこうかなと。バッターが打ち損じてくれるんで。今まで遅いボールがなかったんですよ。シンカーもスライダーも、だいたいぜんぶ同じようなスピードで。シンカーもそんなに落ちるわけじゃないんで、空振りは絶対とれないんですよ。そうなると追い込んでからも、決め球がない。きわどいとこ投げても、ぜんぶファウル、カットされる。それで球数がかかるっていう部分があった。それがスローカーブで初球とかに打ってくれるんで。そうなると球数も減って、はじめの頃に比べたら、7、8回とかで見て球数が少ないですよね。だから完投もだいぶできるようになってきました。

――突然話が変わりますが、選手名鑑の特技に「溶接」と書いてありましたね。
大島 ワイテックは、自動車の部品の会社なんです。溶接で、ラインに入ってやってました。一日中立ちっぱなしで8時間。ちょっと前かがみの姿勢で一定の動きをするので、野球で痛めたっていうより、仕事で腰を痛めましたね(笑)。ものすごくつらかったのは、工場内で火を扱うんで、フル装備なんです。気温が40度を軽くこえるんですよ。普通に働いてたら、(1日で)2キロぐらいは軽く減りますよ。人によっては、入社して夏までに10キロやせたって人もいます。仕事やって、野球の練習して、帰ってすぐめしを食わなくちゃいけない。全然食べられない。それでも食べないといけないんで、むりやり水とかで流し込んでました。

――社会人のときの生活パターンを教えてください。
大島 土日は基本的に試合。平日は仕事が終わってから、練習は3、4時間ぐらい。寝るのは夜中1時とか2時で、また朝早く仕事について、という感じでした。だから、今の生活は、ものすごく助かりますね。中にはいろいろ言う選手もいますけど、自分は信じられないです。

――神戸に入ってからの投球に変化は?
大島 基本的に、社会人までは、とにかくゴロ、ゴロ、低め、低めだった。監督、コーチとかも「とにかくお前はゴロ打たせろ」と。自分の中では、下投げなんで、多少高めにいっても、あまり気にしてなかったんですけど。圧力をかけられてきて(笑)、つぶれる時期が結構あった。それでフォアボールとかもだして、また言われる。精神的にもやられながら。ここに入ってからは、自由にできる。自分の思うように、自分の考えで投げられるようになったんで。高めにある程度いってもいいわって。そしたらフォアボールがなくなりました。

――村上眞一監督代行が、ランナーをよく見ているし、細かいところが行き届いてると、評価していました。
大島 社会人のときに、一番練習した部分です。以前は、よく走られたりもしてたんです。テンポが同じになってしまうとか、首の使い方もこっちみたら投げるとか…。だからもうそこはホントに、コーチとも話しながら教えてもらいながら、社会人の最後の3年目に、徹底的にやった。セカンドにランナーがいるときが、一番ピッチャーってたぶん気にするし、うしろを向くからぶれるんですよね。足を上げたり上げなかったりとか、そういうところもぜんぶコーチに指摘されて。「お前はとにかくバッターのタイミングをはずせばいいから」って。で、なおかつランナーにプレッシャーをかけて、走らせないようにして。「ぜんぶ一緒だから打たれるんだ」って。ホントにそればっかり練習しました。むしろそれしか練習してないんじゃないですかね。でも、それでピッチングが変わりました。バッターのタイミングはずせるようになったんで。意識せずにできるようになってきたら、自然とまわりが見えるようになりました。

090828oshima3腕を高く上げるのは、「山田久志さんの影響です。かっこいいなと思って」

――落ち着いて見えるのはそのせい?
大島 落ち着いて投げられてます。ピンチだからどうしようとかそういうことは、ここに入ってから1回もないんで。自分の感情もコントロールできるようになってきました。ピンチのときほど、楽しんで投げるように。「これが野球やな」みたいな感じで。絶対に抑えてやろうとか、打たれないぞとかそんなんじゃなくて、結果がどうであれ、楽しんで、自分のボールを投げることだけを意識してますね。

――好不調の波も減った?
大島 自分の中でたどりついたところが…、フォームを何個か持ってます。ブルペンで修正できなくても、試合中にさぐりながら修正できるようになったんですよ、今。だから、ある程度安定したピッチングができるようになりました。それで精神的な余裕もでてきた。ああ今日は調子悪いなどうしようストライク入らないな、とか思わずに、修正できるっていう自信があるんで。昔はストライクが入らなかったら、わあどうしよう、まずいなストライク入らない。でフォアボール出したら、上の人からフォアボールを出すんじゃないってガーッといわれて、でまたどんどん…ていうのが多かった。

――これから磨いていくものは?
大島 技術的な部分もまだまだなんですが、やっぱり体力的な部分ですね。細いんで、もうひとまわり体が大きくなれば、っていうのはあります。で、柔軟性をもっと。それができれば、たぶん自然とコントロールとか技術面も上がっていくと思うんですよ。

        

■チーム情報、試合日程などを知りたい方は、神戸9クルーズのホームページへ。 
http://www.kobe9.jp/

      

(取材/構成 小林美保子)       

      

【ライタープロフィール】    
小林美保子(こばやし・みほこ)
兵庫県在住のライター。スポーツライター事務所を経てフリーとなり、『野球小憎』などに寄稿。携帯サイトでは『カズ山本の野球人生相談』を担当。プロ野球はパ・リーグ党でファーム好き。趣味は相撲の稽古見学。

この連載は原則として毎月第2、第4週に更新致します(諸事情等で多少変動する可能性がありますのでその点はご了承下さい)。次回は9月第2週の予定です。お楽しみに。

2009-08-19

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」第5回

▼激動の関西独立リーグを応援する取材記事、第5回です!

 日本で3番目に誕生した独立リーグとしてスタートした関西独立リーグ。運営会社の名称が「関西・東海独立リーグ」に改まるなど、状況はまだ不安定な部分もありますが、現場の選手やスタッフは目の前の状況を打破し成功させようと、リーグ戦に、チーム運営にと必死に取り組んでいます。
 そんなリーグを「応援したいです!」と名乗りを挙げてくださった地元・明石在住の女性ライター・小林美保子さんが、自ら取材・執筆を担当する「関西・東海独立リーグ応援キャンペーン中です!!」。選手ネタや周辺ネタなど、興味の惹かれることを取材していきながらリーグを盛り上げていく所存です。
 関西独立リーグ大好きの方、あるいはちょっとだけ興味のある方、いや、今までまったく見向きもしなかった方にもぜひ目を通していただきまして、「新聞ネタ」以外のリーグの姿を知って欲しいと思います。
 それではスタートです!

            

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」  
拝啓、全国の横井雄太ファンのみなさまへ

 残暑厳しい折、いかがお過ごしですか? せっかくの化粧が、汗で全部はがれてませんか?
 さて、今回は、明石レッドソルジャーズ横井雄太選手を紹介します。愛知県愛西市出身です。さすが「愛」という字がつく土地に縁があるだけあって、本人も愛にあふれた好青年です。また、見た目も愛くるしく、猿の人形モンチッチに似ていることから、あだ名は「ユウチッチ」。神戸9クルーズの吉田えり投手に負けず劣らずの愛されキャラです。
 独立リーグが開幕してから数ヶ月の間、声もかけずずーっと見ておりましたが、とにかく雑用やらなんやらよく働く。ひと時たりともじっとしていない。その働きっぷりや、スタッフへの気遣い、ファンへのサービス精神…。どれをとっても、脱帽ものです。
 関西方面に来られる際は、ぜひ明石レッドソルジャーズの試合、横井選手の全力プレーを、ナマで見て帰ってください。

 では、これからもよい野球を!  また球場で会いましょう! 

                                        敬具

           

第5回 この選手にエールを(4)  
横井雄太(明石レッドソルジャーズ)  

「野球以外のことがプレーにあらわれる」

090819yokoi1【プロフィール】
横井雄太
(明石レッドソルジャーズ)

よこい・ゆうた
1988年6月26日生まれ、愛知県愛西市出身。右投左打/168センチ、70キロ。外野手。高知・明徳義塾高校を経て、名古屋ウェルネススポーツカレッジへ。明石レッドソルジャーズ入団後は、主に1番。ライトの守備では、送球の速さと正確さをアピール。

 バットをぐるんぐるん、慌ただしく寝かせたり立てたりしながら、くにゃくにゃ。独特のタイミングの取り方が印象的。ファンからは、「赤みそこんにゃく打法」と名付けられた。
 1番を任せられることが多くなった7月。先頭バッターとして、初回の出塁率は8割を超えた。出塁へのこだわりはもちろん、「たとえアウトになるにしても、2-3からでもねばって、相手ピッチャーにダメージを与えたい」。開幕後数ヶ月は1割台だった打率も、2割7分近くまで上げてきた。

 愛知県出身の21歳。高校は、高知の明徳義塾。2年のとき、夏の甲子園大会直前に選手の不祥事が発覚して出場辞退。また、自身も足首のじん帯を損傷するなど、野球ができないつらさを経験した。

「一つ上には中田亮二さん(亜細亜大)もいて、レベルの違いも感じました」

 3年間ベンチ入りは叶わなかったが、その後の人生にとって、大きな収穫もあった。3年のとき、同校では初となる学生コーチを務めたのだ。当時、部員は140人。監督から「お前しかいない」と、1年生の指導係に抜擢された。
 「野球以外のことがプレーにあらわれる」という信条は、その頃から培ったもの。見ているのは、野球の神様なのか、誰なのかわからない。でも、「そうじでも何でも適当にやっていると、それが必ずプレーにつながる」。現在のチーム内で、自分より年下は2人。指導する上で、「まず自分がやる姿を見せることで、気づいてもらいたい」と話す。

090819yokoi2_2よく行くところは、地鶏とおでんの有名店、姫路市の「停主」(ていしゅ)。お店のご家族とは「ホントの家族のようなおつきあい」。料理がおいしいのはもちろん、心癒やす時間が持てるそう

 高校卒業後に進んだ名古屋ウェルネススポーツカレッジでは、石井晶監督(元阪急)の指導のもと、2年間野球を学んだ。「まだ野球がやれるんじゃないか」とのアドバイスもあり、独立リーグで野球を続けることを決意。
 しかし、自分の人生は「野球の人生ではない。人生の中の野球です」ときっぱり。“野球は人間形成の一環。社会でナンバー1になれ”との高校時代の教えが、今も体に染み付いている。好きな言葉は「感謝」。「野球をやっているおかげで、いろんな出会いがあることに感謝しています」。

 168センチとチームで一番身長が低いことは、むしろ武器にしていきたい。子供の頃好きだった、近鉄の大石大二郎さん(現・オリックス監督)のように、「バットを短くもってこつこつ当てる、いやらしい打者」を目指す。

        

◎ライターメモ
 野球も人生も、思うようにならないことは多いですが、「一人でたたかっているわけじゃないから」という、横井選手の言葉は、胸に沁みました。
 横井選手のお母さんは、現在大病とたたかっています。横井選手の試合を1試合でも多く見に行くことがお母さんの目標。「今の自分は自分のため母のためにどんな辛い時があっても逃げずに戦うしかないんです。(中略)自分はもっともっと成長して結果を残して母に長生きしてもらうために頑張るしかありません」と、自身のブログにも綴っています。
 いろいろ考えさせられますね。日々生きて、ご飯食べて、歩いて、笑って、泣いて、人と会って、野球して(私は野球見て記事書いて)そんな当たり前のことが実は当たり前じゃないってこと。これからもいろんなことに感謝してがんばっていきたいですね。

        

■チーム情報、試合日程などを知りたい方は、明石レッドソルジャーズのホームページへ。 
http://www.akashi-red-soldiers.jp

      

(取材/構成 小林美保子)       

      

【ライタープロフィール】    
小林美保子(こばやし・みほこ)
兵庫県在住のライター。スポーツライター事務所を経てフリーとなり、『野球小憎』などに寄稿。携帯サイトでは『カズ山本の野球人生相談』を担当。プロ野球はパ・リーグ党でファーム好き。趣味は相撲の稽古見学。

この連載は原則として毎月第2、第4週に更新致します(諸事情等で多少変動する可能性がありますのでその点はご了承下さい)。次回は8月第4週後半の予定です。お楽しみに。

2009-07-22

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」第4回

▼激動の関西独立リーグを応援する取材記事、第4回です!

 日本で3番目に誕生した独立リーグとしてスタートした関西独立リーグ。状況はまだ不安定な部分もありますが、現場の選手やスタッフは目の前の状況を打破し成功することでより高い舞台を目指そうと、リーグ戦に、チーム運営にと必死に取り組んでいます。
 そんなリーグを「応援したいです!」と名乗りを挙げてくださった地元・明石在住の女性ライター・小林美保子さんが、自ら取材・執筆を担当する「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」。選手ネタや周辺ネタなど、興味の惹かれることを取材していきながらリーグを盛り上げていく所存です。
 関西独立リーグ大好きの方、あるいはちょっとだけ興味のある方、いや、今までまったく見向きもしなかった方にもぜひ目を通していただきまして、「新聞ネタ」以外のリーグの姿を知って欲しいと思います。
 それではスタートです!

            

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」  
拝啓、全国の“関西独立リーグ”ファンのみなさまへ

 地球の温暖化を、ますます実感する今日この頃。「あづい~、死ぬ~」と言いながら、汗だくになって野球観戦してますか? 水分補給してますか?
 さて、関西独立リーグの前期優勝に輝いたのは、 大阪ゴールドビリケーンズでした! 「(選手から)僕を胴上げしたい気持ちが伝わってきた。いいやつらです!」と、村上隆行監督。ホントに、おめでとうございました!
 「下を向くな!」と言い続けてきた、村上監督。「失敗を恐れるな。もし失敗しても、それは上達へのヒントになる」
 前期の後半からは、試合前に瞑想するなど、イメージトレーニングも積極的に取り入れるように。いいイメージだけを持て。自分を信じろ。プレッシャーを楽しめ。メンタル部分の準備の大事さも、選手自身が自覚するようになり、徐々に結果に結びつくようになりました。
 大阪ゴールドビリケーンズは、元気で明るく、まとまりのある、ええチームです! ファンにも礼儀正しく、サービス精神旺盛な、ええチームです! 

 実は、18日からもうすでに後期の試合が始まってます! で、今回は、すでに後期の初戦で完封を飾った、頼れる左腕・岸敬祐投手を紹介します!
 関西方面に来られる際は、ぜひ大阪ゴールドビリケーンズの試合と、名物の応援風景を、ナマで見て帰ってください。
  
 では、これからもよい野球を!  また球場で会いましょう!
                                        敬具

           

第4回 この選手にエールを(3)  
岸敬祐 (大阪ゴールドビリケーンズ)  

「求めて、取れたことが自信に」

090722kishi1【プロフィール】
岸敬祐
(大阪ゴールドビリケーンズ)

きし・けいすけ
1987年1月16日生まれ、兵庫県西宮市出身。178センチ、68キロ/左投左打。関西学院高校3年時、県大会準優勝。関西学院大学を経て、大阪ゴールドビリケーンズに入団。兄の健太郎さんは、高知ファイティングドッグスを経て、昨年からソフトバンクの打撃投手。

 先発の柱として前期15試合に登板。リーグトップタイの6勝(4敗1S)を挙げ、防御率も1点台と安定した成績を残した岸敬祐投手。数字以上に、「チームが苦しいときに、よくがんばってくれた」と、村上隆行監督が、優勝の殊勲者の一人に挙げた。
 マウンドでは、決して動揺する姿を見せない。それがメンバーに伝わるから。相手チームはもちろん、自分のチームメイトにも、スキをみせない姿からは、エースの自覚も感じられるようになった。本人も、「任された試合で結果が出たことが自信につながった」と、表情には充実感が漂う。

 うまく結果に結びついた要因は、「昨年の冬に、限界を超えるぐらい自分を追い込んだこと」。今までは、気負いだけで、練習が大事だと頭ではわかっていても、どこか本気で取り組めてはいなかった。ウエイト、走り込み…。独立リーグが決まってからは、「死ぬんじゃないかと思うぐらい」、文字通り「命をかけてやった」と言い切る。
 さらに、カーブとスライダーのコンビネーションが持ち味だったところに、今年の春、シュートを覚えたことで、ピッチングの幅が広がった。
 きっかけとなったのは、打撃投手として練習を手伝いに来てくれた、柴田佳主也さん(元近鉄ほか)。柴田さんは左のサイドスロー。「左バッターのバットを何回もへし折るようすを見て、驚いた」。シュートの握りや投げるタイミングなどを直接教わり、1日でマスター。「左のくせに、左が苦手だった」点を克服し、大きく前進。この夏は、「体力アップ」とともに、ストレートの「あと5キロアップ」に取り組む。

090722ogvファンに向けて、パフォーマンスで勝利のごあいさつ。一番右が岸投手

 4つ年上で、現在ソフトバンクで打撃投手を務める兄・健太郎さんの存在も大きい。「もともとは右利きだったと思うんですけど…」と首をひねる、岸投手。あこがれのお兄さんが左利きだったので、無意識にマネをしたのか、「気がついたら自然に左利きになっていた」。
 今も、ビデオで体の使い方や配球を見てもらうなど、よくコミュニケーションをとっている。「2ヶ月先に結果が出る」とアドバイスしてくれたのも、お兄さん。「3、4月は誰でもいい。5月が問題」と、気をゆるめることなく、練習に励んだことで、安定した力を発揮できた。

 石毛博史コーチは、「僕らは、いい環境をつくるだけ。決してこちらから『やれ』とは言わない」と話す。岸投手自身も、「独立リーグに入って、自分で考えるようになって結果がよくなった」と、自分で考えることの大事さを実感している。
 安定しているのはピッチングだけではない。どんなに時間がないときでも、こちらの質問に一つ一つ丁寧に答えてくれる好青年。NPBに入っても、間違いなく人気者になれる要素がいっぱいだ。

090722kishi2躍動感あふれる投球フォームから、テンポよく投げ込む

        

■チーム情報、試合日程などを知りたい方は、大阪ゴールドビリケーンズのホームページへ。 
http://www.osaka-goldvillicanes.com/

      

(取材/構成 小林美保子)       

      

【ライタープロフィール】    
小林美保子(こばやし・みほこ)
兵庫県在住のライター。スポーツライター事務所を経てフリーとなり、『野球小憎』などに寄稿。携帯サイトでは『カズ山本の野球人生相談』を担当。プロ野球はパ・リーグ党でファーム好き。趣味は相撲の稽古見学。

この連載は毎月第2、第4週の水曜日に更新致します(諸事情等で多少変動する可能性がありますのでその点はご了承下さい)。次回もお楽しみに。

2009-07-08

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」第3回

▼激動の関西独立リーグの応援取材記事、第3回です!

 今年、日本で3番目に誕生した独立リーグとしてスタートした関西独立リーグ。チーム運営などを巡っていまだ揺れ動いてはいますが、現場の選手やスタッフは目の前の状況を打破し成功することでより高い舞台を目指そうと、リーグ戦に、チーム運営にと必死に取り組んでいます。
 そんなリーグを「応援したいです!」と名乗りを挙げてくださった地元・明石在住の女性ライター・小林美保子さんが、自ら取材・執筆を担当する「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」。選手ネタや周辺ネタなど、興味の惹かれることを取材していきながらリーグを盛り上げていく所存です。関西独立リーグ大好きの方、あるいはちょっとだけ興味のある方、いや、今までまったく見向きもしなかった方にもぜひ目を通していただきまして、「新聞ネタ」以外のリーグの姿を知って欲しいと思います。
 それではスタートです!

       

090708kimiidera行ってきました、和歌山・紀三井寺球場。球場の外にはグッズショップなどが並んでいました!

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」
つれもていこら“大応援プロジェクト5000人”  紀三井寺球場に行ってきました!

 7月5日の日曜日、紀州レンジャーズ対大阪ゴールドビリケーンズの試合を見に、紀三井寺公園野球場(和歌山県和歌山市)に行ってきました。私が住んでいる、兵庫県の明石方面からだと、ちょっとした旅です。デーゲームなのでよかったですが、ナイターだったら遭難するかもしれません。電車を乗り継ぎ3時間半かけて、初・紀三井寺を満喫しました。
 なんせ、この日は、関西独立リーグ・前期優勝の天王山。ならば、行かねばならぬ。さらに、「つれもていこら 大応援プロジェクト5000人 ~決めるぞ優勝! 揺らせ紀三井寺大作戦~」決行の日。和歌山市内の各小学校をまわったり、新聞に折り込みちらしを入れたり…。「5000人集めます。ぜひ来てください」と、紀州の木村竹志代表が言っていたので、なおさら、行かねばならぬ。

090708kimiidera_st1塁側アルプススタンドの様子。ここからだと分かりにくいですが、人文字で、紀州の“K”のロゴを表現しているところです

 試合は、13安打を放った大阪が終盤の逆転劇で勝利。入場者数は、2013人。心なしか、帰り際、木村代表が目を合わせてくれなかった気はしますが、ときどき雨も降る中、2013人はすばらしい。紀州主催試合では、最多入場者数を記録しました! こんど1万人プロジェクトを決行したら、5000人入るかもしれませんね。

      

今回のスポットライト
☆平下晃司(大阪ゴールドビリゲーンズ)☆

 プロ野球ファンならご存知、平下晃司選手(近鉄~阪神~ロッテ~オリックス)。現在、コーチ兼外野手として、大阪ゴールドビリケーンズに在籍しています。
 打順は3番、5番あたりを打つことが多いですが、この日は1番。最近のバッティングで結果が出なかった理由を、平下選手は「ヘッドを忘れてた」と表現。
「打ちたい打ちたいという気持ちが強すぎて、ヘッドが出てこなかった」
 試合前の練習では、村上隆行監督とマンツーマンのロングティーで、ヘッドの使い方をチェック。その効果があってか、本塁打1本を含む、6打数4安打。2盗塁も決め、勝利に大きく貢献しました。

090708hirashitaNPB4球団を渡り歩いた平下選手。まだまだ、バリバリです!

 コーチ兼任といっても、まだ31歳。老け込む年齢ではありません。「まだまだです」と、飽くなきバットマン魂で、これからもチームを牽引します。

 一方、大阪の投手陣。先発は、土肥翔治(京都ファイアーバーズ)。2点ビハインドの6回裏から、洪成溶(ホンソンヨン/LGツインズ)。7回に同点に追いつき、8回に逆転すると、その裏から、前日完投の岸敬祐(関西学院大)を登板させる必勝態勢。関独ファンなら、「うわっ、豪華リレー」と思ったに違いない。得した気分。最後は、遠上賢一(OBC高島)が締めて、試合終了。
 後半は、大阪の勝利への執念が、紀州を圧倒。“伝わる試合”でした。ええもん、見せてもらいました!

      

前期優勝は、大阪か神戸かー
 
 この日、紀州が大阪に負けたことで、紀州の自力Vが消滅。同日、神戸も明石に勝ち、首位大阪(17勝13敗2分け)と2位神戸(15勝13敗6分け)は、1.0ゲーム差。優勝が決まるのは、早くて、11日(土)の神戸対大阪(神戸総合運動公園サブ球場・13:00~)。直接対決です!
 心配なのは空模様だけ。つれもていこら(和歌山の方言、いい響き~)!

(取材/構成 小林美保子)       

      

【ライタープロフィール】
小林美保子(こぼやし・みほこ)

兵庫県在住のライター。スポーツライター事務所を経てフリーとなり、『野球小憎』などに寄稿。携帯サイトでは『カズ山本の野球人生相談』を担当。プロ野球はパ・リーグ党でファーム好き。趣味は相撲の稽古見学。

この連載は毎月第2、第4週の水曜日に更新致します(諸事情等で多少変動する可能性がありますのでその点はご了承下さい)。次回もお楽しみに。

2009-06-24

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」

▼激動の関西独立リーグを応援する取材記事、第2回です!

 今年、日本で3番目に誕生した独立リーグとしてスタートした関西独立リーグ。チーム運営などを巡っていまだ揺れ動いてはいますが、現場の選手やスタッフは目の前の状況を打破し成功することでより高い舞台を目指そうと、リーグ戦に、チーム運営にと必死に取り組んでいます。
 そんなリーグを「応援したいです!」と名乗りを挙げてくださった地元・明石在住の女性ライター・小林美保子さんが、自ら取材・執筆を担当する「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」。第1回の田中克誠選手にはいきなりかなりのアクセスが来ました。それだけ注目度が高いということでしょう。
 ということで、今後も選手ネタや周辺ネタなど、興味の惹かれることを取材していきながらリーグを盛り上げていく所存です。関西独立リーグ大好きの方、あるいはちょっとだけ興味のある方、いや、今までまったく見向きもしなかった方にもぜひ目を通していただきまして、「新聞ネタ」以外のリーグの姿を知って欲しいと思います。
 それではスタートです!

         

ライター・小林美保子の 「関西独立リーグ応援キャンペーン中です!!」
第2回 この選手にエールを(2)
川咲勇司(明石レッドソルジャーズ)
「バッティングは日々変化してます」

090624kawasaki02 【プロフィール】
川咲勇司
(明石レッドソルジャーズ)
かわさき・ゆうじ
1986年8月3日生まれ、大阪府堺市出身。右投左打。初芝橋本高校から阪南大を経て、関西独立リーグ・明石レッドソルジャーズにドラフト1位で入団。阪南大では2年からレギュラーに定着。リーグ屈指の強打者として、大学選手権などでも活躍。

拝啓、全国の川咲勇司ファンのみなさまへ

 心にカビが生えてませんか? スカッと野球観戦してますか?
 さて、関西独立リーグ応援キャンペーン・スペシャル企画第二弾は、明石レッドソルジャーズ・川咲勇司選手の声をお届けします。
 「川」に「咲」と書いて、かわさき選手です。社会人の誘いを断り、1年でも早くNPBに行くため、独立リーグにやってきました。
 特技は、関節技。一度見たら忘れられない、そう、いつもの“格闘技顔”で、今日もサードを守ってます! 猛烈な打球を飛ばしてます!
 現在、日当り良好の部屋で、人生初の一人暮らしも経験中。好奇心旺盛な性格で、楽しんで自炊してます! 洗濯はちょっと面倒くさいです!
 関西方面に来られる際は、ぜひ明石レッドソルジャーズの試合をナマで見て帰ってください。

 では、これからもよい野球を!  敬具

        

●本人の声

★3番が落ち着きます
 打順は、高校時代も3番、大学時代も3番。硬式野球を始めてから、ずっと3番なんです。

 明石でも、今はずっと3番。最初、入ったときは、監督から「1番でいくぞ」って言われて、実際1番のときもあったんですけど、自分では断然3番のほうが落ち着きます。打席に入るテンポやリズム、雰囲気…、そういうのが全部、今まで一番経験してきたことが、体にしみついてるんで。

★進化するバッティング
 バッティングは、日々、変わっています。そうじゃないと、成長しないんで。

 構えたときに、上半身の感覚がしっくりきたときは、調子がいいとき。気持ちが「打てる」って。下半身は常に意識してるんで、上半身だけ、なんかバラバラになってるときは、調子が悪いですね。力みとかもあるし、変に考え過ぎてるのもあるんですよね。

090624kawasaki01軸足の乗せ加減を意識しているという打撃は、現在も3割台を維持。リーグ初代首位打者も視野に入れている

★昨年はドラフトで指名されず…
 阪神にドラフト1位で入団した、簫一傑(ショウ・イッケツ、奈良産業大)投手との、最後の対戦機会に、まったく打てなかったのが原因かなと、自分では思ってます。だから、今年はなんとか結果を残していけるように。

★今取り組んでいる練習
 今、バッティングで意識しているのは、下半身の軸足=後ろ足にどれだけ体重を乗せられてるか。車と一緒で、対向車線は速く感じる。一緒の感じでボールを見ることができたら、遅く感じられるんで、それを意識してます。

★理論派
 手塚一志さんのバッティング理論を、大学2年からずっと勉強していて、ビデオも持っています。

 手塚さんのことは、最初、高校のときに父親から教えられたんですけど、そのときは半信半疑で…。「自分の感覚でええわ」と思ってたので、気にしなかったんですけど、大学2年のときに調子が悪くなった時期があって、ちょっと試してみようかと。で、結果が出るようになって、今は信者(笑)。何でこうなるんやっていう説明に、説得力があるんで。

 手塚さんの理論を知ってから、野球人生が変わったといっても過言ではないぐらい。自分が思ってる行動と、実際にはギャップがあるんで、鏡を見ながらとか、ビデオを見ながら、修正してやっています。

★父親とマンツーマン
 小学6年でソフトボールをやってたとき、父親に、左バッターにかえられたんです。父は厳しかったですね。小学3、4年ぐらいから、ほぼ毎日、一緒にバッティングセンターに行ってました。もうつきっきりで ケージの中まで入ってきますからね。その頃で一番覚えているのは、「インパクト前、前、前」って言われてたことですね。

★ホットコーナー
 ポジションは、小学6年から、ずっとサードです。大学時代は気にしないでやってたんですけど、明石に入ってから、ちょっと気にするようになりました。最初に、守備位置のことを結構言われたんで。

 自分の感覚やリズムと合わなかったのもあるかもしれないですけど、自信がなくなった時期もありました。今は自分でデータとかをとって、考えて守ってます。

★中学から腹筋と背筋を継続
 背筋力なら、負けません。大学のとき、計測不能までいって。ういーんと300を越えて、アナログの機械をつぶして以来、測ってないです。

 中学のときから今もずっと、1~2日おきに腹筋と背筋を続けてます。1日おきっていうのは、筋肉の超回復っていって、筋肉を追い込んだら、細くなるんです。それで、回復したときに、筋肉がもとよりでかくなるという現象があるんで。

★野球センスとは?
 練習をしないでも、できる人ですかね。そういう人は、センスでやってるんじゃないですか。

 自分はまったく違います。センスゼロです。やってきた積み重ねで、今がある。

★もしプロのスカウトだったら
 自分を? 穫ります。体の強さ、練習量も負けない。特に気持ちの面では、絶対負けないんで。

090624kawasaki03_2定位置はサード。『野球小僧』では長らく「一塁手」と掲載されており、取材時に「ずっと一塁手となっているのですが、一塁は守ったことがありません!」と指摘する場面も。失礼いたしました

       

●北川公一監督の声
 一つアドバイスすれば、あとは自分で考えてできる。賢い選手です。バッティングは、どんな球にも対応できる、やわらかさが魅力。“ボールをつかまえる”ことができる点は、人とは違う優れた能力です。怒っても、めげない性格は、プロ向きですね。チームの中では、“怒られ役”になってもらってます。

 

■試合日程などを知りたい方は、明石レッドソルジャーズのホームページへ。 
http://www.akashi-red-soldiers.jp

  

◎ライターメモ
 野球に夢中の少年がそのまま大きくなったような、川咲選手。泥だらけのユニホームがよく似合います。一球団にひとり、必ずいてほしい、必要な選手に違いないです。
 会話中、こちらの話や質問で、わからないところ、違うところがあると、必ず止まる。自分の中できちっと理解して、消化しようとする、答えようとする姿勢がいいなあと思いました。頑強な意志と、素直さがうまく共存しています。
 本人も言うように、まだまだ「通過点」。ぜひ今年中にもっと上へ。野球の神様は、こういう選手にほほえまないで、誰にほほえむのかという、感じがしますね。

     

(取材/構成 小林美保子)       

      

【ライタープロフィール】
小林美保子(こぼやし・みほこ)

兵庫県在住のライター。スポーツライター事務所を経てフリーとなり、『野球小憎』などに寄稿。携帯サイトでは『カズ山本の野球人生相談』を担当。プロ野球はパ・リーグ党でファーム好き。趣味は相撲の稽古見学。

この連載は毎月第2、第4週の水曜日に更新致します(諸事情等で多少変動する可能性がありますのでその点はご了承下さい)。次回もお楽しみに。

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